2012年4月23日月曜日

活断層と震源

地震は活断層が動いて起ります。つまり、活断層の分布は、地震がここで起りますよということを示しています。活断層は最近繰り返して活動している断層で、今後もズレを起こすものをいいます。つまり、昔の活動を停止した断層や地すべりなどの一過性の地盤表層のズレは活断層とは言いません。
この地下深部の現在も生きている断層が、動いたときに地震が起ります。この活断層が地表に出ていれば、わかりやすいのですが、地下に潜ったままのものもあるので注意して欲しいのです。この活断層があなたの家に近ければ、ゆれにくい地盤でもゆれは大きくなります。活断層が遠ければ、ゆれやすい地盤でもゆれは小さくなります。
当たり前のことです。
 どこの活断層がいつ実際動くかは、研究中でよくわからない点も多いのですが、最近耳にする活断層はなくても地震が起るという表現については、次のような理解が正しいと思っています。
長さが10km未満の活断層は地表に出ることはありません。なぜなら、震源は地下10km以深で発生することが多いからです。長さが足りないので地表に活断層が届かないのです。このため、地表に活断層が出ていないところでも地震は起りますが、M6(長さが10km程度の活断層でのズレのだいたいのエネルギー)程度までで大きな規模の地震はないと考えてほしいと思います。
活断層がなぜそこにあるのか、活断層の端はどうなっているのか、地表のやわらかい地層があると活断層はどうなるのか(とう曲のはなし)、長い活断層ではどこまで一緒に動くのか。まだまだ、わからないことは多いのですが、活火山と活断層との位置関係についても面白い傾向も読み解けます。これらについてはいずれ話したいと思っています。

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