2012年5月10日木曜日

活断層の上の土地

住宅・マンションの地震対策としては、地震のゆれに対応した耐震設計が行われてきました。つまり、地盤の改良や耐震・免震設計です。しかし、活断層が建物の地下にあったどうだろう。いくら地盤改良や耐震設計を行っても活断層が動いてズレが出来るから建物は壊れます。あたり前のことです。基本的に活断層の上に建物を作ってはいけないと思います。
しかし、公共の建設物では鉄道や道路のようにどうしての活断層を避けられないときがあります。これらのライフラインが活断層を横断するときには、柔軟性のある盛土にすることが多いようです。日本では、活断層の上に構造物を建てた例は新神戸駅です。新神戸駅は活断層の六甲山断層系を避けきれず、そのかわりプラットホームを支える柱を複数数段に分け設計し、断層のズレを細かく分けた柱で柔軟にズレを吸収する工夫がされています。
また、海外では、アメリカのダムで活断層を避けきれず、ダム形式をコンクリート式から柔軟性の高いフィルダム(土や石のダム)に変更し、さらに、止水の役割を果たすダム中央のコア材(粘土の壁)を予想される断層のズレより広く取り、水が漏れない設計にして対処した例があります。

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